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 映画「金田一耕助の冒険」   映画 「ミュンヘン」 

日曜朝早く起きてしまったので、映画を二本。

金田一耕助の冒険」

三船プロ、角川映画制作、で、東映配給。

これが角川映画初だった大林宣彦監督作、、テレビの金田一役を演じた古谷一行主演での

パロディ作品。

当時見た時には、つまらん映画としか思わなかったが、

初期の大林映画での

影技術的に◎なところ以外で、

当時の世俗に観る、若者のファッション、どこかの劇団の若い俳優たち、

出てくる車(RX−7とルーチェレガートのマツダ車) 

など、今となっちゃ◎ですわ。

古い映画を映すときに映るのは、東映の金田一「片岡千恵蔵」シリーズのそれと

三船プロの関係で、わざと作った映像の、なんと三船敏郎の金田一、そして警部は三橋 達也。

台詞のない三船敏郎ってこの映画だけじゃない?

 後半、角川春樹(本人)が横溝正史(本人)に逢いに行くシーン、

「大いに儲けさせていただきました、これは一部で御座います」

と、横溝家の縁だなで、もってきた大きなアタッシュケースを開けて見せる、中はぎっしり札束、、横溝正史はひとつ掴んで捲ると中は真っ白の紙。 

「中身は薄いですなあ、、私はこの作品だけは映画にしたくは無かった」

という自虐シーンがある。で、大林さん曰く

「当時の角川映画の批評が『中身が薄い』だったので」

と。

大林監督曰く、「カットシーンでは、角川春樹の少年時代、橋の下で少年が、

いじめっ子たちに囲まれ、、口の中にひとさし指を入れ横に引っ張って

「角川文庫と言ってみろ、」

と言うシーン (引っ張って言うと、角川うんこ、と聴こえる)

がありましてねえ、

そこを撮りたかったので、角川春樹さんに言うとおもしろい、ぜひ、と言ってくれたのですが、

周りが、ダメです、って、、」

大林監督の別のコメント

「理由のある殺人を描くのは魅力ですが 

理由のない殺人はただの頓死です、

これは不幸としか言いようがない」

という話が、

印象に残りました。

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映画「ミュンヘン

テレビ録画。

1972年、ミュンヘンオリンピックの人質事件は、当時私はテレビで見たのを憶えている。

ただし、その理由、イスラエルパレスチナの争いだという事はわからなかった。

子供の頃に、うちの親はあまりきちんと説明しなかったし、こっちも訊かなかった。

で、当時の日本で起こった事件で一番わからなかったのが、よど号事件で、

どうしてあんな悪いことをした犯人を迎え入れる国が

あるのかが不思議でしょうがなかった。 

イデオロギーとかの言葉も知らなかった。

―――

スピルバーグの作品で、「シンドラーのリスト」とか

重たいテーマの映画は今まで観ていない。

◎だったのは

当時のテレビニュース映像をそのまま使用してるシーンや、

世相風俗、街の再現。 金掛けてないとできないわ。

どういう仕掛けで殺すか、ときっちりと仕掛けを作るところから見せていくシーン。

最初の暗殺シーン、アパートの中で撃たれる男のもつ牛乳とトマトジュースの瓶が床に倒れて一緒に割れるシーンを長ったらしく見せないのが○。

その後、その一人を殺すために使った金の金額を計算する男を描いているのがまさにユダヤ人ですって描写が◎。

電話に付けられた爆弾を使用する暗殺で、その家の若い娘が電話に出てしまう、

その電話の子供の声を聴き、いったん切り、爆破の遠隔スイッチを持っている車に注視命令を出す男、、しかしそのすぐ後、に任務は遂行されていき、、。

最初、

暗殺部隊のまとめ役に決まった役が、その命令者をわからないようにするため、

モサド(イスラエルの特殊部隊)の職員リストから外されるシーンがある。

そこを見ていて、戦前、私の父方の家系の中のひとりが軍に入隊したとき、

私の祖母父が住んでいた家に、ある日、憲兵がやって来たそうで、その理由が

「××はこの家の者かと言われても、知らぬ存ぜぬを通せ、この家の者ではない!」と言われたとかで祖母は怖かったとかで。  

その親戚の男が入隊した組織は「陸軍中野学校」。

今の007のダニエルグレイクが暗殺部隊の地味な一員で出演していて、

ダニエルグレイグとは一緒に映らないが、

フランスで暗殺のターゲットを探がすのを頼む情報屋の男は、

「007慰めの報酬」で悪役を演じた、マチュー・アマルリック 。

で、その親分は「007 ムーンレイカー」の時の悪役マイケル・ロンズデール

007の悪役二人が一緒に映っている。

ありゃまあ、、ですわ。

え、ずっと情報をもらうのだけど、その相手の理由が

「お前らは金払いがイイから」。

この情報屋が乗る、油圧サスの高級シトロエンDSが渋い。(写真3)

ジャッカルの日」のドゴール大統領が襲われる最初の襲撃シーン

で大統領専用車のシトロエンがパリの町を激走するシーンを思い出す。

チョイ役で、ジェフリーラッシュも出演しているのは、主人公がオーストラリア人だから?

ベイルートに侵入して、の、

イスラエル側が使用するサブマシンガンは当たり前に「イスラエル製造開発」のウ―ジ―だが、

小銃はAK47

パリの街で車が停まった時に映る映画ポスターは、ジャンポールベルモントの顔、

検索して探してみたら、1972年の「交換結婚」。

後半、自分たちも、他国が雇った殺し屋にやられていくようになってくる、

自分たちの仲間の一人が一匹オオカミのオランダ女の殺し屋にやられてしまった後、

フランスの情報屋の親分(〜ロンズテール)がその女の居場所をタダで教えてやる、

と言うシーンで

親分が暗殺部隊のまとめ役に語るセリフ。

「この世界には多くの秘密が交錯している、、その秘密が出会う場所に生死がある。

、(中略)

足の速い者、強い者が勝つとは限らない。だが、時と機会は誰にでも臨む。

悪魔(殺し屋) は突然やってくる、予測はできん。」

それにしてもロンズデール、、

息の長い俳優さんやわ、

晩年のブニュエルの映画「自由への幻想」にも出てたし、

ジャッカルの日」では、フランス大統領を狙撃する男を追う警察幹部の役やっていて、

今回は、全然反対側の役やんかいさ。

当時のイスラエル首相が女性で、これを演じてる女優もこれまた渋い。

ラストシーン、生き残った主人公が悪夢ばかり見るようになる。

そしてニューヨークに妻子と住む。

イスラエルの役人(ジェフリーラッシュ)が「イスラエルに帰って来い」と言うが拒絶するシーンで終わる。その会話の終わった後、CGで再現した世界貿易センタービルが遠くに映っているのが

物議をかもしたそうで。

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