読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

【偽書】虹メイル・アン 〔第六話〕緑の大地に英雄は眠る 16

両腕にしがみついたアームを払いのけるとアンはリンダと共に四人に歩み寄る。

「助かりましたよ」

「まさかアタイのトラップを解除するのにアタイ自身を使われるとはね」

「さて。戦略メイルは全て殲滅しました。残るは戦闘力に欠けるあなた達三体だけです。大人しく抵抗をやめては如何ですか」

セイラが出力操作をしている敵メイルに語り掛ける。

「チッ。後少しで終了したものを。まあ、我々が多少足掻いて時間稼ぎをしても大して結果には影響しないだろう」

「だが、これだけは残していかねばな」

「体内エネルギー増幅最大値」

三体のメイルが異常出力をして行く。

「マズいです。彼らのエネルギー値が…停止措置は間に合いません。数十秒で爆発します」

「拉致された職員らを至急室外に出して館外退去誘導を。リンダは私と被害防止の為防護扉を封鎖!」

「了解!」

メイル達に拘束具を外された職員や警備隊らは次々と室外へ誘導されて行く。

「全員退去完了」

「扉閉鎖」

最後に室外へ飛び出したリンダとアンは扉を強制閉鎖する。

爆発音

「この館内は大変危機的な状況です。至急外へ退避して下さい。外部救援を呼びます」

カレンが職員らに語り掛ける。

「分かった。だが実はここに居る職員以外に地下に三人居るのだ。奴らにバレると危険なので秘匿していたのだが」

「連絡はつきませんか?」

「万が一を考えて、こちらからのアクセスは出来ない様にしてある。直接最下層手前の用具室へ行くしかないのだよ」

「三名の他には?」

「後は彼らに付いて業務補助のメイルが一体、館内に他の人間は居ない。作業用ロボットなどは別だが」

「本来ならば機動力のあるリンダと私を行かせたい所ですが、先程のアームにやられて両腕が完全ではありません。サニー、カレン、頼めますか」

「了解」

「了解」

サニーとカレンは館内図面データをセイラから転送され、地下最深部へのエレベーターへ乗り込む。

「頼みましたよ。さあ、皆さんは外を目指して下さい」

外部への最短経路を算定したセイラが先導し、他のメイルは負傷した職員らに肩を貸して、外部出口へと急ぐ。

「原子炉制御不能…。彼等の破壊により、緊急停止データを受け付けてくれません」

パソコンでアクセスを図る職員の一人がヒステリックに叫ぶ。

「最悪の事態を外部に通報します」

アンは外で待つ待機班にデータを転送する。

偽書】虹メイル・アン 〔第六話〕緑の大地に英雄は眠る 15

http://SNS.jp/view_diary.pl?&id=1958767980&owner_id=27038879